BiSHは楽器を持たないんじゃないの? なんか、アイナがカッコいいギターやってるけど、有名なギターなの?
いよいよ「楽器を持っちゃったパンクバンド」BiSHの「TOMORROW」のミュージックビデオがカッコよすぎです。
今回はアイナ・ジ・エンドが持っているギターはどこのメーカーのものなのか?
アイナが今回のギターパフォーマンスをするにあたり参考にしたギタリストも含めて調べてみました。
アイナ・ジ・エンドが使用したギター
Orville(オービル)ジョン・サイクス・モデル
今回、アイナ・ジ・エンドがミュージックビデオで使用しているギターはオービルのもののようです。
オービルは80年~90年頃にギブソンが日本の市場に向けて販売していたブランドです。
ギブソンというのはロックギターをかじった方であれば誰もが知っているであろう、多くのプロのロックギタリスト御用達の王様ブランド。
オービルはいわゆるギブソンの廉価版で、数十万円もする王様ギターのギブソンを8万円ほどで買えるという、お手頃ナイスギターでした。
オービルには、ただのオービルと上位モデルと言われるOrville By Gibsonの2種類がありました。
これはヘッド(ギターの先っちょ)のロゴで見分けができるのですが、アイナ・ジ・エンドの仕様をみてみると、上位モデルでは無いようです。
通常のOrvilleの代表的なモデルはだいたい8万円前後。
Orville By Gibsonの代表モデルで13万円前後、さらにこの上級モデルもありまして、こちらは定価20万円前後で販売されていました。
今回は8万円前後のモデルだと思います。
販売されていたのは1988年~90年代前半と10年にも満たない期間で、Orvilleは全て日本製で寺田楽器とフジゲンというところが製造をしていました。
アイナ・ジ・エンドの使っていたモデルは多分、1996年製のジョンサイクスモデルだと思います。
スクランブルズの誰かのギターをお借りしたのかな?
アイナが次の日に左肩が痛くて上がらなかったと言っていましたが、それもそのはず、レスポールは他のエレキギターよりもダントツで重量があり、おそらくこのモデルで4.5kg以上の重さがあるはずです。
ちなみに通常エレキギターは3.5kg程度が平均だと思います。
ジョン・サイクス・モデルってなんだ?
ジョン・サイクス・モデルと言いますが、一体ジョン・サイクスとはなんぞや?
それは、イギリス出身の80年代が全盛期のハードロック・ヘヴィメタル系ギタリストです。
シン・リジィという当時のヘヴィロックバンドに在籍していて、解散後はディープ・パープルの3代目ボーカリストであったデイヴィッド・カヴァデールにスカウトされてホワイトスネイクというバンドでプレイをしていました。
80年代後半、ジョン・サイクスはホワイトスネイクを脱退して、自分のバンドであるブルー・マーダーを結成。
わたくし73年生まれのオジサンにはこのブルー・マーダー時代が最もジョン・サイクスの輝かしさを感じていました。
ジェイク・E・リーなど名だたるギタリストが自分たちのバンドを結成していったのもこの時期だったと記憶しています。
メイン・ギターは黒のギブソン・レスポール・カスタム。
ギブソン・レスポールの上位バリエーション機種で50万円以上はするギターですね。
今、映像を見てかっこいいかと言われるとファッションから何からダサ目ですが、ギターソロは圧巻でしょう。
アイナのギタープレイのお手本
某テレビ番組のリモートインタビューでは、アイナが今回参考にしたギタリストを3名ほどあげていました。
椎名林檎
アイナ・ジ・エンドの大好きなアーティストとして良く名前があがる椎名林檎。
今回のギタープレイも彼女のライブ映像を参考にしたそうです。
そりゃ参考にするでしょうね。
カッコいいですもん。
スカートなのに大股広げてプレイしているところがかっこいいというような事をアイナが言っていましたが、 TOMORROWでは要所に椎名林檎感が出ていたようにも思います。
また途中、ピック(ギターを弾く爪)でギターの弦を引っ掻くスクラッチというプレイが出てきますが、 椎名林檎もよくやるので、その辺も参考にしている感じがしますね。
このプレイは映えます。
欲を言えば椎名林檎のギターの位置もコピーして欲しかった気がします。
個人的にはロックギターは構えが低ければ低いほどかっこいいというのが思うところです。
かっこいいギタリストはギターの弾く位置がめちゃ低いというのが定番です。
椎名林檎もギターをぶら下げる位置を低くします。
ちょうど股間くらいで弾くような感じ。
弾きにくくて仕方ありませんが、これがロックでカッコいいんです。
リンプ・ビズキット
わたしが一番ワクワクしてしまったのが、アイナ・ジ・エンドの口からリンプ・ビズキットの名前が出てきた事です。
超絶奇抜なギタリストで知られるウェス・ボーランドがこのバンドのギタリスト。
94年に結成以来、その後、リンプを脱退したり再加入したりを繰り返し、現在はリンプのギタリストにまた落ち着いています。
いわゆるラップメタルと言われるスタイルの立役者的バンド(もちろんその前のRageやKORNの話をすると長くなるので割愛ですが) で、Bボーイ的要素も色濃く日本でも高い評価を受けていました。
ウェスに関しては、2008年3月30日に東京ドームで開催したX JAPANの復活ライブ「攻撃再開 2008 I.V.〜破滅に向かって〜」にゲスト出演したので、ご存知の方もいるかもですね。
ちなみにウェスは75年生まれで、私の2歳下のオジサンです。
Bボーイ的雰囲気を出していたリンプですが、このギタリストだけなんでもありの自由型。
何者でもない、ただただ変人。
黒いカラーコンタクトに全身黒塗りだの白塗りだの。
先ほどギターの位置について言及しましたが、この人の場合、ギター含めて全身がオリジナルすぎて、この人丸ごとでカッコいいわけです。
もはやギターの高さなど関係なし。
ご覧の通りプレイもクソかっこいい。
この映像はスラングが根こそぎ削られているのが残念ですが。
アイナ・ジ・エンドが、ウェスのどの辺が参考になったかは全く未知ですが、何よりリンプの存在を知っていて、それを参考にしようとしていたことにオジサン感動です。
SiM
最後に名前が挙がっていたのが、SiMのギタリストであるSHOW-HATE。
SiMは2004年に我が住まいである湘南地区で生まれたレゲエ・パンク・バンド。
BiSHとは同じロックフェスなんかにも参加しています。
BiSHと共通して、SiMもi文字は小文字なんですね。
SiMはミクスチャーロックの先駆けであるBAD BRAiNSのバンド表記の影響だと公言していましたが、 渡辺淳之介氏的にはセックス・ピストルズからでしょうね。
いつか人前でプレイして実際に弾ける事を証明!?
松隈氏筆頭にスクランブルズやら鬼バンドの方々が講師となって直前までメンバーにプレイの指導をしていたようですが、アイナとしては最終的には振り付け的にギターをやったと言及。
そしてダンスが一番大事と言っていました。
と言いつつ、別の雑誌インタビューでは観ている人は弾けてるのか半信半疑だから、実際にひと前で演奏をしてみたいと、弾ける前提の意気込みも見せてくれていました。
それはそれで楽しみ!
この曲で、松隈氏が強調していたのが「ストリングス」を使った壮大さです。
バイオリンとかの弦楽器のことですね。
サビでは激しいギターがグッと引いて、ストリングスが前面に出てきて曲の壮大さを強調しています。
さすがBiSHのサウンドプロデューサー!
今回も素晴らしい楽曲でした。
おまけ
ところで、ストリングスといえば、TOMORROWをバイオリンで演っている方がいて、カッコ良かったので載せておきます。
何度も聴いちゃいますね。
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