代々木「REBOOT BiSH」のビースティなビジュアル

BiSH
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クリスマスイブのREBOOT BiSHは感動的だったね!キービジュアルの白の作業着に黄色の長靴での登場ではなかったね。

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代々木「REBOOT BiSH」に見るビースティ・ボーイズ感

2020年12月24日、実に332日ぶりに国立代々木競技場で有観客のワンマン「REBOOT BiSH」を開催しました。

「有観客」という2019年までは聞いたことも体感したこともなかった言葉が定番化してしまいましたね。

ライブは1曲目からむちゃくちゃ情緒的で、日比谷のオーケストラばりの涙を誘うオープニングが印象的でした。

非常にエモーショナルだったステージとセトリも最高にして最強でしたが、今回、別の意味で注目したいのは、このライブのキービジュアル!

90年代のロックシーンを愛するものならば即思い起こすのが、ビースティ・ボーイズの名曲「Intergalactic」のプロモーションでしょう。

白の作業着風のつなぎに、白のヘルメット、黄色の手袋に長靴、作業用のグラスと、服の黄色の蛍光ラインが違うくらいで他は酷似。

おまけにBiSHのキービジュアルの後ろに映っているロボット君まで再現しているのは、90年代ロックファンには最高に刺さるビジュアルとなっていました。

カッコよすぎるってもんです。

今回のキービジュアルの撮影及びデザインは、おなじみBiSHの結成から全ての衣装を手掛けてきた外林健太氏が担当しています。

外林氏やWACK社長の渡辺氏からビースティ・ボーイズの言及は聞いたことが無いのですが、彼らが好んであげている90年代のサブ・ポップのロゴやニルヴァーナやスマパンなどの言及を聞いていれば、ビースティ・ボーイズも大好きなことは、まず間違いないと想像できます。

このビースティ・ボーイズのMVに関して少しお話しすると、まず全編日本での撮影。

最初にロボット君が降り立った場所は、おそらく渋谷の商店街。

その他、新宿駅や新橋駅でゲリラ撮影がされています。

新橋は通勤ルートなので、ビースティがおふざけしてたかと思うとワクワクです。

90年代当時の日本人のファッションも見て取れるのと、ゲリラ撮影ゆえ「なんだなんだ!?」の感じが面白いです。

エキストラもくそもない、ゲリラですから、ビースティの映像に自分が映ってるなんて知らない人も山ほどいそうなところもオツです。

BiSHのキービジュもビースティの遊び心満載な感じが踏襲されていてとても良いです!

アユニ・DのDはマイクDのDだろ!?

WACK渡辺社長からはビースティの言及は拝見したことが無いと申しましたが、メンバーからはちらほらビースティ・ボーイズのことが語られたりしていて、うれしい限り。

セントチヒロ・チッチは以前、ビースティ・ボーイズのTシャツを着てたりしていて、好意を感じます。

その写真、Twitterで見たのですが、どこで見たか忘れてしまいました。。。

そして、90年代のグランジ界隈にどっぷり足を踏み込んでいるのがアユニ・Dでしょう。

わたくしBiSHでは猛烈なアイナ推しですが、音楽的趣向に関してはアユニが最もイケてます。

アユニ・Dが出てきたときは迷うことなく、マイクDにインスパイアされたのね!と思っていました。

アユニのバンドプロジェクトであるPEDROの「猫背矯正中」のMVではビースティー・ボーイズの「Sabotage」にアユニ自身がインスパイアを受けて、監督に誰が観てもシュールで意味わかんないけどカッコイイMVにしたいってことでこの映像が出来たそうです。

いい趣味しています。

「Sabotage」と言えば、10年くらい前にでんぱ組.incがカバーしていて、アイドルもこんなことやるんだ!と衝撃を受けたものです。

まあ、わたしはでんぱ組にはハマることは無く、他の曲も聞いたことは無いのですが、最上もががめちゃかわいいという印象は強かったです。

でんぱ組の「Sabotage」のライブ映像を見たことがあるのですが、冒頭のビースティ丸ごとカバーのところは、なかなかクレイジーで良いのですが、観客が呆然としてみていたのが印象的。

中盤のアイドルらしいメロに変わるところでようやく盛り上がりを見せるという・・・。

興味深いです。

また、「ゆるめるモ!」なるアイドルグループも、「Sabotage」にインスパイアされて、「Majiwaranai CAts」という曲を出しています。

これはプロデューサーの田家氏が無類のビースティ好きだそうで、曲名のMとCとAが大文字になっており、ビースティの今は亡き、MCAへのレスペクトがうかがえます。

そんな、アイドル界隈にも大人気のビースティとはどんな連中なのか?

元祖・楽器を持たないパンクバンド「ビースティ・ボーイズ」

ビースティ・ボーイズは1980年に15歳だったマイクDと16歳のアダム・ヤウク(MCA)がパンクバンド「バッド・ブレインズ」のライブで出会ったのが始まり。

バッド・ブレインズの頭文字のB2文字を取って、ビースティ・ボーイズと命名したほどのパンクスピリッツ。

ビースティはマイクD、アダム・ヤウク(MCA)、そしてアドロックの3人組のヒップホップグループとして一躍有名となります。

もともとはハードコア・パンク・バンドが始まりで、マイクDはボーカル&ドラム担当、MCAはボーカルとベース、アドロックはボーカル&ギターにプログラミングをやっていました。

83年にはヒップホップに完全移行していますが、音楽性やスタイルなどを見てもパンキッシュなニオイがプンプンしていて、BiSHの「楽器を持たないパンクバンド」のフレーズを聞いた時には、即座に「ビースティみたいなこと?」と想起しました。

まさに、楽器を持たないパンクバンドの元祖みたいなものではないでしょうか(まあ、持つこともあるんだが、BiSHもTomorrowで持ってるしね・・)

ビースティは、これまで黒人がヒップホップの中心だったカルチャーを、思いっきり塗り替えてしまった存在で、それこそ全世界に多大な影響を与えました。

ロックン・ロールにあこがれて、へたくそだけどバンドを始めたセックス・ピストルズがパンクという新しいジャンルを打ち立ててしまったように、ビースティも当初むちゃくちゃだけど、白人のガキがヒップ・ホップ始めたら飛んでもない影響を世界中に与えてしまったというような存在。

残念ながらMCAは2012年に癌のため亡くなってしまい、マイクもアドロックもMCA無しの音楽活動はあり得ないということで音楽活動を休止していますが、現在も音楽シーンには多大な影響を与えまくっているグループであることは間違いないでしょう。

そんなビースティの空気感も取り込んでいるBiSHがかっこよくて面白いのは当然の結果だと思うわけです。

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