WACKアイドルの構造はグラム・ロックにあり!

BiSH
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WACK渡辺社長のプロデュース手法は多分にセックス・ピストルズのプロデューサーであるマルコム・マクラーレンの影響を受けていると言う話を以前の記事でさせていただきました。

今回はプロデュース側ではなく渡辺社長が「アイドル」と言うものが作り上げられるプロセスや構図といったものを何からインスパイアされていたのかを、本日もロックな想いを胸に勝手な妄想を暴走させながら紐といていきたいと思います。

まだBiSHが始まる3年前、アイドルに興味のない渡辺社長はデビッド・ボウイにこそアイドルを感じていたと言う、ロック好きオジサンをウキウキさせる発言をされていました。

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デビッド・ボウイと言うアイドル像

渡辺社長はデビッド・ボウイと言うスーパー・ロック・スターが作り上げられたその世界こそが、アイドルが作られる構図とイコールだと感じたと言います。

デビッド・ボウイとは

David Bowie – Ziggy Stardust (From The Motion Picture)

イギリスのスーパースターであるデビッド・ボウイをこの一記事で語るのは無理なのですが、一言で言うと、時代ごとに様々な音楽のジャンルに挑んでいった開拓者のような人だと思っています。

その時代の中でも、ニルヴァーナをはじめ様々なオルタナティブ・ロック界隈の人たちにも多大な影響を与えた、ボウイにとって70年代のグラム・ロック期が個人的にはボウイの最も輝かしい時代だったと言えるでしょう。

72年に「火星からやってきた男」ジギー・スターダストと言うペルソナを設定しコンセプト・アルバム「ジギー・スターダスト」を発表。

グラム・ロック界の代表的なミュージシャンとして社会現象を巻き起こすほどのヒットを記録しました。

異星人のロックスターが地球に来て栄光を掴んでから没落に至るまでをアルバムにしためちゃ面白い作品です。

あと、この頃にボウイはバイセクシャルを公言しています。

80年代にはグラム・ロックとジギー・スターダストを演じることを捨て、一転ディスコ・サウンド「レッツ・ダンス」をリリースしてこれも大ヒット、ただ、グラム・ロックファンからは、当然でしょうが勢いはなくなったと言う声が多くなっていました。

David Bowie – Let's Dance (Official Video)

ちなみにボウイは大の日本好きで、一時期は京都に住んでいたこともありました。

ジギー・スターダースの衣装なんかは山本寛斎が手掛けたりしています。

日本のTVCMにも多く出演していましたね。

2016年1月には69歳の誕生日に「ブラックスター」と言うアルバムをリリースしましたが、その2日後に肝癌によりその生涯を閉じました。

ロック・スターができるまで

そんな、偉大なデビッド・ボウイと言うロックスターが渡辺社長にとってなぜアイドルを想起させるのか?

それは、デビッド・ボウイも結局はプロデューサーや周りの取り巻き達の仕掛けがあってこそ、世に出れると言う構図がアイドルにも通じると言う解釈。

ボウイには伝説的プロデューサーと言われているトニー・ヴィスコンティの存在があり、ボウイ自身、トニーを非常に尊敬していました。

トニーはボウイだけでなくグラム・ロック界のもう一人の重鎮であるマーク・ボランもプロデュースしていたと言うのですからかなりの人です。

トニーみたいなプロデューサーは確かに存在しつつですが、正直、デビッド・ボウイほどの天才が、どれくらい周りの取り巻きに仕掛けられて変幻自在のキャラクターを演じてきたのかはわかりませんが、渡辺社長がデビッド・ボウイにアイドルの構造を見たのは、ボウイを意識して作られたグラム・ロック映画「ベルベッド・ゴールドマイン」の影響からのようです。

グラム・ロック映画「ベルベッド・ゴールドマイン」

渡辺社長はこのグラム・ロックの世界を描いた「ベルベッド・ゴールドマイン」が大好きだそうで、映画館に8回も観に行ったと述べています。

どうでもいいですけど、わたしもこの映画、狂ったようにファンでして、同じく8回は映画館に足を運んでいます。さらに、結婚式の2次会ではグラム・ロックの衣装で、音楽もこの映画のサントラを登場曲にしたものです。すみません。

グラム・ロックの世界観

Velvet Goldmine – TRAILER (1998) [HD]

映画は、1998年に監督トッド・ヘインズにより制作された70年代のグラム・ロックシーンを鮮やかに描いた作品。

主人公の70年代グラム・ロックスターであるブライアン・スレイド役デビッド・ボウイで間違い無いでしょう。 (映像のサムネイルの人)

そして劇中のブライアンはマックスウェル・デイモンと言うペルソナを演じますが、これはボウイのペルソナであるジギー・スターダストに該当。

ユアン・マクレガーが演じたザ・ラッツのカート・ワイルド役に関しては、ザ・ストゥージーズのイギー・ポップで間違いなしです。

Iggy Pop – Real Wild Child (Wild One)

そして、映画ではこの二人のセクシャルな関係も赤裸々に描かれています。

もちろん、世間的にはボウイとイギーの関係は周知の事実と言ってもいいでしょう。

面白いのが、劇中に登場する、もう一人のスーパーポップスターとして描かれているトーマス・ストーン

ロックでジャンキーなブライアン・スレイドとは正反対のキャラクターで健全なスタートして登場するのですが、 金髪リーゼントで角ばったスーツが特徴的な出立。

David Bowie – China Girl (Official Video)

これはまさに、80年代にディスコ・サウンドを打ち出したデビッド・ボウイそのもの。

そして、このトーマスと言うスターは、忽然とロック界から姿を消したブライアンその人なわけです。

ジギー・スターダストとグラム・ロックを捨てたボウイが、80年代に全く違った商業的音楽をやり始めたのを皮肉って描いているように思わせるのです。

そして、この映画、主人公が完全にデビッド・ボウイであるにもかかわらず、デビッド・ボウイからは認められず、劇中で使用したかった音楽ももちろん使用できずと言う中で完成した映画なのであります。

グラム・ロックと言うジャンル

グラム・ロックと言うのは、音楽性はもちろんですが、何よりもその容姿がポイントだと思っています。

男性でありながらケバケバしいメイクと煌びやかな衣装、華やかなステージとまさにグラマラス(=グラム)な世界観こそがグラム・ロック。

音楽性に関して言えば意外と裾野が広いと言う印象。

そして、グラム・ロックの先駆者が、今回ご紹介のデビッド・ボウイとマーク・ボランが率いたグラムバンドのT・レックスです。

T Rex 20thセンチュリー・ボーイ 20th Century Boy

最初にグラム・ロックのスターとなったのはマーク・ボラン。

まさにグラム・ロックのムーブメントのど真ん中にいたのがマーク・ボランでした。

70年代前半、一気にスターダムにのしあがり、グラム・ロックの衰退は比較的早く、ボランは77年に交通事故により29歳でこの世を去っています。

一方でグラム界の大スターとなったデヴィッド・ボウイはグラム・ロックの衰退とともに全く違ったジャンルで音楽活動を続けました。

変幻自在の天才ですが、その様が、ご紹介の映画「ベルベッド・ゴールドマイン」では面白く描かれています。

つまり、グラムのスターであるブライアン・スレイド(デビッド・ボウイ)から、グラム衰退とともに姿を消し、ポップスターであるトーマス・ストーン(デビッド・ボウイ)としてシーンに現れる表現が興味深いのです。

多分、ボウイ本人はこの辺の設定が気に入らずこの映画を受け入れなかったのかもしれません。

そのほかのグラム・ロックとしては、ザ・ストゥージズとかルー・リードなどがおりまして、彼らはボウイがプロデュースをしています。

ボウイやT・レックスを聴いて、グラムロックが気に入った方は、スウィート、スレイドなども聴いてみるといいでしょう。

グラム・ロックは75年にはブームは去っていたと言っていいですが、ボウイとボランが巻き起こしたグラム・ロックブームは70年代後半に動き出すパンクやニュー・ウェイヴと言った音楽ジャンルに大きな影響を与えたことは間違いありません。

もちろん我らがニルヴァーナもデビッド・ボウイをレスペクトしています。

Nirvana – The Man Who Sold The World (MTV Unplugged)
BiSH
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