BiSHとは、アイナ・ジ・エンド、セントチヒロ・チッチ、モモコグミカンパニー、リンリン、ハシヤスメ・アツコ、アユニ・Dの6人で構成されたグループです。
BiSHの略は「Brand-new idol SHiT」。
その名の通り、「新生クソアイドル」のキャッチコピーで2015年3月に結成されました。
同年の5月にインディーズデビューを果たし、翌年2016年5月にはavex traxよりメジャーデビュー。
「新生クソアイドル」ではメジャーレーベルのavexに申し訳ないということで「楽器を持たないパンクバンド」とキャッチコピーを更新しました。
最近、BiSHのサウンドプロデューサー松隈さんのYouTubeが面白いです。
2020年5月に入って松隈さんがBiSHメンバーについて語ってくれています。
これまで清掃員(BiSHファンの総称)としても聞いたことのないようなエピソードもあり、松隈さんのメンバーに対する愛情溢れるトークが最高に楽しいです。
個人的に異常にまとめたくなってしまい、松隈さんのお話を中心にBiSHメンバーについて改めてまとめてみました。
アイナ・ジ・エンド
アイナ・ジ・エンドはBiSHのオリジナルメンバー。
BiSHのオーディション応募総数824人から選出されたメンバーです。
松隈さんはそのオーディションの審査員としてアイナと初対面をしています。
BiSHメンバーにするつもりはなかった
これは、色々なところで社長の渡辺淳之介さんや松隈さんが語っているので有名なはなし。
オーディションの際にワンコーラスと言われたところを、アイナが延々と踊り続けて空気が読めないヤツと言うことで、 渡辺さんをイラっとさせました。
松隈さんは、歌はハスキーで上手いとは思ったけど、プロの目で見ると、意外と練習生にもゴロゴロいるタイプという評価。
松隈さんの採用基準としては、「柔軟性」が一番大切と考えており、アイナの場合、スペックは高いが、松隈さんの歌指導に従えるかが疑問だったようです。
アイナは歌にこだわりがありそうだから、多分うまくやっていけないと思っていて、松隈さんも採用しないでも良いと思っていたようです。
しかし、これを食い止めたのが、BiSH及びWACKの衣装制作と撮影担当をしている外林健太さん。
外林さんが採用すべしと進言したそうです。
しかもアイナのスタイルの良さで。
外林さんに感謝です。
アイナの歌はまだまだ
松隈さんの懸念とは対照に、アイナの歌に対する姿勢は意外にも素直で松隈さんの指導を吸いすぎるくらい吸う娘だったようです。
こだわりのかけらもないくらい良い。
アイナの歌に関しては世間のみんなが良いと褒めるが、松隈さんはまだまだと言って褒めることはありません。
アイナは今後もっとすごいシンガーになれる素質があると思っており、今のレベルで満足していてはダメだと思っているんですね。
日本の超有名シンガーを目指して欲しいと思っていて、まだまだのびしろがある、まだ化けると鼓舞しています。
今後も松隈さんには、プロミスザスターやMy landscapeのようにアイナの歌声をいかすサウンドをどんどん生み出していただきたいです。
しかし要所で言及される、リモートのレコーディングをしていると言う話が実は一番気になってたりして・・・。アルバムもそろそろかな!?
アイナのコメント
セントチヒロ・チッチ
チッチもアイナと同様の日のオーディションに参加し、メンバーに選出されています。
歌声の良さがひかる
松隈さんとしてはアイドルらしい可愛い娘が来たという印象。
声がとても良く、天性のものがあると思っており、聞いてて心地が良いと言う評価。
まっすぐ歌えると言うのが、技術的に難しいそうで、ピッチをしっかりと合わせて歌える技術があり、アイナ同様に柔軟性も高くいまだ成長を続けています。
当初はチッチの方がアイナより武器になると思っていたと高評価です。
チッチ自身、自分でもロックフェスをプロデュースするなど、メンバーの中でもロックが好き。
その分、松隈さんの期待する歌い方を理解しています。
いつも最初に歌わせて、チッチを基準にレコーディングを進めていくのが定番です。
ネットなどでは気が強そうなキャラで取り上げられていますが、実はそうでもないく、非常に繊細。
プレッシャーに弱く、歌わせる順番によっては前に歌った人の出来がいいと、気を張りすぎて、うまくいかないこともあるようです。
ただ、万全の状況を用意すると、どんなコンディションでも期待通りの歌でプロ意識を感じると言っています。
リズム感が良く、ずれることが無い。
編集作業もやりやすくスタッフの評判も良いようです。
チッチのソロ曲に嫉妬
チッチは2018年にソロ・デビュー曲“夜王子と月の姫”を出しており、この曲はチッチの大好きなGOING STEADY/銀杏BOYZのカバー曲。
そして、この曲のプロデュースをリーガルリリーがつとめています。
松隈さん的には他の人のプロデュースを聴くのは「嫉妬」するとストレートに述べながら、それでも女性プロデュースでの良い面が出たということを評価しています。
チッチのコメント
モモコグミカンパニー
モモコもオリジナルメンバーのひとり。
当初は、ユカコラブデラックスと言う女の娘とハグ・ミィという娘がいました。
ユカコの方は、インディーズデビュー前に辞めてしまい、ファーストアルバムの右上に見切れているのが印象的です。
モモコとも仲は良かったようです。
変な娘きた
松隈さんの印象としては、興味本位で来ちゃった娘という感じで、オーディションでは着飾った娘が多い中、自然体で逆に目立っていたようです。
鼻毛が出てたとかよく分かんないエピソードもありましたが。。
ともかく変な娘きた、という印象。
歌もやったこともないしダンスも感心なさそうだが、正直な感じで印象が良かったそうです。
当初の本人のインタビューでは、オーディション会場にいる時は入る気もなかったけど、応募人数的にもオーディションの感触的にも受かるような気はしていたようです。
渡辺社長と話をして、こんな自由な感じの大人がいるのかと感銘を受けて、家に帰ってから渡辺さんやBiSについて調べたと言っています。
渡辺さんから合格の連絡がきたときは男関係を聞かれたことで、「これはAVにいく道だ! 騙された!」なんて思っていたそうです。
急激に伸びてきた歌唱力
歌もダンスも世間的にはあまり評価を得ていないモモコですが、 歌に関しては急激に伸びていると松隈さんに評価されいています。
ボイトレも頑張っていて何かを掴んだ感じ。
BiSHメンバーの歌わせる位置とか、役割が決まってきているところ、モモコが突き抜けてきて、サビもアイナばりにいけそうに感じているようです。
もしかしたらソロアルバムも!? それくらいの成長。
歌詞が天才
清掃員(ファン)の間でも評価が高いのが、彼女が紡ぐ歌詞です。
松隈さんも彼女の歌詞は天才と評価。
メロディに乗る歌詞を通り越した歌詞が良く、日本でも数少ない作詞家と言っていています。
すごい高評価ですが、プロが言うのですから間違いないですね。
モモコのレコーディングの時は彼女の主張したい歌詞を確認して歌わせています。
ここは、他のメンバーと違い、歌詞を書いたモモコである必要があると感じています。
モモコのコメント
リンリン
BiSH2期メンバーである無口担当リンリン。
松隈さんはこのオーディションは不参加でレコーディングで初めて会っています。
デスボイスのリンリン
初見は芸能人みたいに可愛い子が立っていたと言うもの。
こんな綺麗な子はBiSHじゃないと思っていたそうです。
まさにアイドルっぽい娘というのは初期BiSから見ても初めてと感じたそうです。
渡辺さんもすげえ可愛い子きたと言っていました。
歌声の印象は純朴で松隈さんの好みの声。
チッチ路線の声でキャラ被りが困っていてかなり扱いは悩んでいたようです。
リンリンといえば、今やSHARRやFREEZE DRY THE PASTSにあるようなスクリーミングやデスボイスが象徴的ですが、 レコーディングで松隈さんが「強めに歌って」と言ったのを勘違いしてデスボイスで歌い始めたのがきっかけ。
みんな度肝を抜かれて、もっとやらせようということで攻撃的かつ猟奇的な歌唱法が定着しました。
本当は可愛い歌がやりたいそうで、クラブミュージックやおしゃれなダンス系の曲が好きなようです。
松隈さんの嗜好とは正反対のジャンルですが、忠実にやってくれるところをプロ意識として評価しています。
リンリンは「ハロプロ」好きとして有名ですが、同時に「神聖かまってちゃん」のファンでもあります。
そういうところからも、アイドル的な可愛い歌い方と、かまってちゃん的な猟奇的歌唱の両方を自分の中に兼ね備えているのかもしれませんね。
ハシヤスメ・アツコ
リンリンと同時期に入っていた2期メンバー。
福岡出身ということで、同郷の松隈さんとしては一番愛着を持っているメンバーでもあります。
ジャズアレンジが効く低音ボイス
今でこそギャグキャラで通ってますが、入った当初はボーカルとしても個性がなく悩ましい存在。
歌わせていく中で、松隈さんは彼女が女性の出しづらい帯域が出せること、つまり低音が効いていることを発見。
これを武器として育てます。
メンバーの中でのボーカルの立ち位置はチッチに近く、真ん中にズシンといるような存在感。
以前、チッチを白米、アイナを牛丼の具の部分と例えていましたが、アツコはモチ。
モチのように艶があると表現しています。
そして、その低音ボイスを活かすため、ソロデビューの際はアツコ作詞の「社会のルール」を ジャズアレンジで制作。
スクランブルズ(松隈さんのチーム)での構成ではなく、腕の立つジャズミュージシャンを連れてきて制作したという力の入れよう。
加藤登紀子のような歌い方などを指導したそうです。渋。。
アツコをソロデビューさせるなら、本格的にジャズ会に殴り込みをかけたいと言及。
「社会のルール」のジャズバージョンを制作した際も、レコード会社にジャズアルバムの提言をしたそうですが、売れないから却下と言われたそうです。
一方、悩ましい点としては、アツコの歌唱はアユニやモモコの可愛らしいボーカルの後に来ると、圧の強さで曲が分断されてしまうこと。
アユニやモモコの後にはあまり歌わせてないそうで、その前後を気にしながらアツコのボーカルは入れているそうです。
秘密のハナシ
松隈さんのお茶目なとこですが、アツコがメガネを外しているところを見たと証言。
綺麗だったと。。。
メガネとっているところ見られたら、辞めさせられることは一旦置いておきましょう。
千鳥のノブ的発言でした。
まあ、ご本人も言っていましたが、松隈さん的にはBiSHとは一歩引いて存在を見ていると。つまり、BiSHの諸々の設定なんかは知らんということですね。
あと、なぜか自己啓発本を読んでいるそうです。
アユニ・D
アユニはBiSHに最後に加入した妹分。
松隈さんの最初の印象は、とにかく若くて、目も合わさず、ジェネレーションギャップをすごく感じたと言っています。
プロディースは無理!
松隈さんは、これまでWACKメンバー含め80人以上の女の子たちをプロデュースして世に送ってきました。
しかし、アユニのアニメ的で宇宙人的な歌声は、松隈氏的にはプロデュースは無理かなと感じさせるほど悩ましいものでした。
アユニの歌声はどうしてもBiSHの中で浮いてしまい、BiSHの曲や歌詞に合っていないので、異物が入ったような感覚。
そんな時に、アユニが初めて作詞をした「本当本気」で松隈さん的には見えてきた部分があったようです。
「本当本気」の楽曲は、非常にテンポが早く高音域で駆け抜けるように歌わなければならず、BiSHのメンバーも相当苦戦をしていました。
そんな中、この楽曲にしっかりとついて来れたのがアユニだったと言います。
布袋寅泰の唱法
「本当本気」で見えてきたものの、まだBiSHの中で浮いている感じは否めない状況。
松隈さんがレコーディングをしていた時、ふとスタジオに置いてあった布袋寅泰のDVDが目に入りました。
松隈さんがアユニの唱法に悩んでいる中で、布袋寅泰のような歌い方をしてはどうだろうと、閃いたと言います。
アユニに布袋の事を聞いてみても、布袋を知らないと言うアユニ。
その場で、歌い方を指導して歌わせたらしっくり。
ここから、アユニ節と言われるアユニ独特の唱法が誕生しました。
松隈さん的にも天才的プロデュースと自画自賛。
PEDROでのソロデビュー
2018年にチッチとアイナがそれぞれソロでのリリースが決定。
その時、松隈氏はプロデュースに関わらせてもらえず、寂しい思いをしたと述べています。
その寂しさから、「アユニに興味があるからアユニをソロで!」と進言したそうです。
松隈氏の構想は、GO!GO!7188やJITTERIN’JINNといった、ちょっと昔のスリーピースガールズバンド的な雰囲気でアユニにギターかベースを弾かせながら演ると言ったもの。
そうして誕生したのがPEDROでした。
当初の練習は松隈氏がドラムを叩いて練習に付き合ったりもしていたようです。
BiSHとは違い、バンド特有のライブでの空気感でのパフォーマンスなど、アユニとしても音楽的に急成長を遂げているのは、こう言ったライブ感を養っているところにもあると思われます。
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