90年代パンクで育ってきた40代ロックオジサンなんですが。 アイドルに関心は無いんですが、BiSHってグループが気になりまして・・・。
ご心配なく。
90年代パンクロックが好きでBiSHが気になるのは正常なロックファンであり、どんなにうそぶいてもすでにあなたはアイドルにハマってます。
そんなロック好きオジサンに、ロック的観点を含めてBiSHメンバーの魅力をお伝えします。
この記事では下記をお伝えしていきます。
・BiSH6人のロックマインド
・ロックスターに例えれば
・BiSH後の未来
私はBiSHの生みの親でありWACK代表の渡辺社長もしくはみなさん同様、90年代のパンクやグランジロックと言われる音楽が大好きで、その流れからBiSHが超絶好きになった清掃員オジサンです。
アイドルなんて関心ないのにな〜、とか焦ってるオジサンたちもこの紹介記事であなたがなぜBiSHにハマってしまったか、きっと合点がいくでしょう。
そして、もう一つ興味深いのが渡辺社長はアイドルは一つの通過点であり、いずれは解散すると常々述べており、そのためにもWACK事務所の女の子たちがそのさきで活躍していくためのステージを見据えているところです。
彼女たちがBiSH後、どこを目指して進むのかも予測します。
もちろん、永久的にBiSHは続いて欲しいですがね。
アイナ・ジ・エンド
異常にハスキー
渡辺社長にせよ、サウンドプロデューサーの松隈ケンタ氏にせよ、もともとはBiSHに採用する気はなかったという恐ろしいジャッジが下されそうだったアイナ・ジ・エンド。
私個人としても、BiSHが好きという以上にアイナが好きという気持ちが強く、最初にYouTubeでパフォーマンスを見たときは驚きで画面を二度見したくらいでした。
その声は世間では「ハスキーボイス」と評されていますが、個人的にはいわゆるハスキーボイスというには不十分で、それを超えた表現が必要だと思っているくらいの魅力的な声の持ち主です。
本人的にはヒャダイン氏に「異常にハスキー」と言われたことにとても喜んでいるとのことなので、じゃあハスキーで良いかという感じです。
ボーカルの凄さもさることながら、彼女の人間性もあまりにも魅力的です。
その良さが十分に堪能できるのが2017年にアイナが参加したWACKオーディションが映画化された「ALL YOU NEED is PUNK and LOVE」。これは必見です。
監督があまりにもアイナをえこひいきしており、いやでもアイナにフォーカスが当たりまくりです。
この映像は、BiSHの人間としての魅力が詰まりまくりですので、まだ見ていない新米清掃員オジサンは是非ご覧ください。
今すぐにでも見たい人はFODの動画配信サイトで30日間は無料で観れます。
「ALL YOU NEED is PUNK and LOVE」を見るなら【FOD】悪魔的ロックボーカリスト
BiSHの中では超攻撃的ヴォーカリストという立ち位置だと思っています。
サウンドプロデューサーの松隈ケンタ氏曰くはアイナの声は「悪魔」、対して次に紹介するセントチヒロ・チッチが「天使」と表現しています。
この二人のコントラストがBiSH 最強の武器でしょう。
「オーケストラ」と言う曲の冒頭からのアイナとチッチの攻防は最高にカッコいいです。必見です。
私はロックを聴き始めて30年以上になりますが、アイナのボーカルの衝撃はかなりのものです。
私が90年代学生時代にロックを聴いていてものすごく衝撃を受けたのが「パンテラ」と言うバンドのボーカリストのフィリップ・アンセルモ(フィル・アンセルモ)と言う超攻撃的パワーメタルボーカリストですが、存在感としては同じくらいの衝撃。
また、なぜかアイナの声を聴いているとなぜか泣けてくる特殊な声の成分は私の大好きな椎名林檎と同等もしくはそれ以上とも思っています。
アイナ自身も椎名林檎のファンと公言していますし、以前アイナが「本能」をカバーしましたが、堂々たる歌いっぷりで鳥肌立ちました。
日本の誇るボーカリストとして
2020年の2月には「死にたい夜にかぎって」をリリースしたり、ソロ活動も増やしてきています。
渡辺社長としては歌をやりたいと言うアイナの今後も見越して、ソロに限らず、色々なアーティストのフィーチャリングにも積極的に参加をさせています。
コラボとしてはMONDO GROSSOやジェニーハイと言った幅広い音楽性でも活躍。
またコラボ先のセンスが良すぎですね。
仮にBiSHが無くなったとしても活躍してもらいたいですし、そのための基盤を作り上げている渡辺氏の施策も素晴らしいと思います。
セントチヒロ・チッチ
BiSHの中での実質のリーダー、そして今やWACKグループの中でのリーダーとも言えるかもしれません。
BiSHの柱としてのヴォーカル
先ほどのアイナが「悪魔」的であれば、チッチは「天使」の声とサウンドプロデューサーの松隈氏は評しています。
牛丼で例えると牛の部分のアイナとご飯のチッチ。
BiSHは基本的にチッチのボーカルを中心にして音が構築されていきます。
最初は歌の上手いただのアイドル的な存在かと思いましたが、パフォーマンスも含めて非常にパンク的要素の強いボーカルです。
誰よりも足のスタンスを広げて、力強く拳を振り上げるパフォーマンスは見ていて惹かれるものがあります。
海外ロックアーティストで例えるならボン・ジョヴィの弟分である元スキッド・ロウというバンドのフロントマン「セバスチャン・バック」を思わせます。
イベントオーガナイザー としての能力
チッチはおそらくBiSHの中でもロックバンドの知識も深いように思います。
自身でオーガナイズしたロックイベントなども手掛けています。
2019年の7月にはチッチの好きなバンドを集めて『THAT is YOUTH!!!!FES curated by CENT CHiHiRO CHiTTiii』を開催しました。
出演はBiSHをはじめ、GEZAN、リーガルリリー、eastern youthが出演しました。
もしかするとマネジメント的な事にも長けているのかもしれません。
解散してもマルチに活躍できるような気がしますし、渡辺氏とも近いことからWACKの経営に携わりながらアーティスト活動を続けるとか、勝手に想像してしまいます。
アユニ・D
これほど人は成長するものかと感動すら覚えるアユニ・Dの活動。 コミュ障でオドオドしているのが特徴的だった加入時から、ひたむきに努力をしてカッコいいと思わせるまでの存在にのぼり詰めたアユニ・D。
急成長のBiSH末っ子
加入時の頃のボーカルは、カッコいいというより可愛い萌ボイス。
松隈氏としてもどうやってBiSHのカッコよさに乗せていくかが非常に難しかった時期でもあったようです。
当初は布袋寅泰の歌い方などを真似させてみたりと試行錯誤がありました。
一番最後にBiSHに加入しているため覚える曲の数も相当大変だったようです。
そして、そこにさらにPEDROのスリーピースバンドの結成を渡辺氏より突如言い渡されます。
オマケに、ボーカルだけではなくベースも学びながら曲も作詞含めてマスターしていくと言う、とんでもない偉業と努力。
折れることなく成し遂げる姿はオジサンにも勉強になります。
PEDROの始動から、確実にボーカリストとしての成長を遂げ、松隈氏曰くハードコアボーカルといわせるまでになりました。
ガレージバンド「PEDRO」
PEDROを結成したときに、私がすぐに思ったのが、渡辺氏はアユニをシド・ヴィシャスにしたいんだ!と言うこと。
シドは言わずと知れた伝説を作ったパンクバンド「セックス・ピストルズ」のベーシスト。
もともとはピストルズの熱狂的ファンで、超荒くれ者。
今でいうモッシュを最初に始めたヤツではないかと思っています。
まあ、渡辺氏がアユニをシドに仕立て上げたいと言う記事やインタビューはないので、あくまでも私の妄想ですが、遠からずのような気がします。
またPEDROはナンバーガールのギタリストである田渕ひさ子を起用する事で、アユニがベース素人であろうがガレージロックとして文句が言えないバンドを形成させているところは、ここでも渡辺社長の手腕を感じます。
あと、「アユニはシドなんだから」と言ってしまえば、全てがカッコよくパンクにマルッとおさまるわけです。
2020年の4月にはニューアルバムをリリースしました。
またアユニはベース雑誌などにも連載を持つなど、ミュージシャンとしての路線をいくのか?と思わせます。
アユニの場合はまだまだ色々な可能性を秘めていそうで先が楽しみです。
たくさん実験的な施策を打って方向性を定めて欲しいです。
リンリン
無口担当のリンリン。
メンバー間ではおしゃべり好き。
無口と絶叫の振り幅が魅力です。
BiSHの飛び道具
松隈ケンタ氏曰くリンリンはファズ。
破壊的に歪むエフェクター(ギターの音色などを激しくしたり柔らかくしたりと変換できる機材)のことで、音像をぶっ壊すうようなイメージ。
加えて、繊細なところを優しく歌える能力もありながら、叫ばせたらWACKの中でリンリンに勝てる者はいないと言わせる存在です。
絶叫ボイスとは裏腹に彼女自身は可愛い曲だったりアイドルらしい曲が好みのところもあるようです。
リンリンのシャウトを見ていると千葉の伝説のハードコアバンド「ヌンチャク」を思い出します。
ツインボーカルですが相方の向さんは今も活動を頑張っているようです。
リンリンはこの4人ボーカル「摩天楼 MATENRO」で言うならば「Fill The Void」のRyoma氏のような感じの立ち位置だと個人的にはカッコいいなと思ったりしています。
ファッションアイコンとして
リンリンのBiSH以外での活動の場は明確な気がします。
ずばり本人も関心の高いファッション関連でしょう。
自身の公式Instagramを開設しながら、モデル的な活動にも積極的に参加しています。
代表の渡辺淳之介氏が手掛けるアパレルブランドの「ネグレクトアダルトペイシェンツ(NEGLECT ADULT PATiENTS)」の発表でのランウェイはもちろん、HYSTERIC GLAMOURやSaint Laurentのヴィンテージ・コレクション展などにも参加。
さらにはハイファッション・モード系の女性向けファッション雑誌「装苑」にも載るなど、その活動は本格的です。
BiSHのファッションアイコンと言えるでしょう。
モモコグミカンパニー
BiSHの中の人間
BiSHのオリジナルメンバーで、アイナとチッチというある意味モンスターのような仲間の中で、苦悩してきた時期も多いように思います。
その中で自分ができることは何かを常に考えながら歌にダンスに対峙してきた今のモモコの姿は感動的なものがあります。
アメトーーク出演の際には、ノブがモモコを「BiSHの中の人間」と表現していましたが、言い得て妙だと思いました。
彼女がいることで6人の均衡が保たれていると感じます。
いじられ役でもあり、メンバーの気持ちを汲むのもうまく、まさにBiSHの中の「良心」「人間」を感じます。
松隈氏はモモコの歌詞を強い武器として認めています。
メッセージの表現に長けていると評価。
そんなこともあり、渡辺氏も積極的に作詞以外にも書籍や執筆に関わる仕事をブッキングしているようです。
無理矢理にロックスターで言うところの、エッセイストであり詩人でもあるヘンリー・ロリンズでしょうか。体つきはモモコと対極ですけど。
ペンを武器に
モモコはもともと作詞には強い関心があり、松隈氏から良い曲のデモが来ると誰よりも先に詩を入れたい衝動にかられ作詞に取り組むと言います。
2020年3月時点ではトータル15曲でBiSHの楽曲の作詞に参加しています。
ストーリー性のある一貫した歌詞が魅力です。
歌詞活動以外では書籍『目を合わせるということ』を発売して、才能を発揮。
目を合わせるということ [ モモコグミカンパニー ]また角川の文芸WEBマガジン「カドブン」ではモモコの憧れの作家へのインタビュー掲載などもしています。
大学の卒業論文では「アイドル」をテーマにBiSHの活動についても書いているそうで、とても興味深いですね。
ハシヤスメ・アツコ
すでにモモコあたりからロックスターとしての例えが苦しくなっていますが、最後はこのかたハシヤスメ・アツコです。
ジャジーなボーカル
松隈氏としては艶のあるハシヤスメの声を認めているものの、BiSHの楽曲のバランスの中で、どのようなパートで入れていくべきか苦心していたようです。
その中で、各メンバーの成長とともに活かしどころが見えてきたと言います。
ハシヤスメの2019年7月に出したソロシングル「ア・ラ・モード」は松隈氏も納得の出来栄え。
またカップリングにはハシヤスメ作詞の「社会のルール」をピアノ、ウッドベース、ドラムのトリオ編成のジャズバンドでレコーディングしました。
松隈氏はこのジャジーさも気に入っているようで、それに触発されジャズアルバムリリースの提言までしたそうですが、売れなそうと言うレーベル側の判断で却下となりました。
正直彼女をロックスターで例えるのは難しいですが、無理やりジャズピからフュージョン、テクノ、ヒップホップとなんでもござれのハービー・ハンコックと言ったところでしょうか。メガネだし。 まあ、もはやパンクでもなければロックでもないのですけど。。
コント師なの?
ハシヤスメもこの強烈な個性のメンバーの中での立ち位置を確立するのに苦心をしたのではないかと想像をしていましたが、彼女のこれまでのインタビューやライブでの佇まいを見ていると、全く気にしていない様子ですね。
おそらく、その辺の無頓着さがBiSHのバランスを非常に良いものにしていると思います。
渡辺社長曰く、チッチ・アイナ・アユニはある意味大舞台でのふざけ方が下手で、そこを突っ切れればロックスターとなれるのにと言うことを述べていた中、リンリンやハシヤスメはそう言った雰囲気を破壊することができる要員として採用し、今では良い感じで機能していると評価しています。
彼女自身の今後はよくわかりませんが、ライブ途中で展開されるコントにはマジで力を入れているし、コントが無くなったら何もなくなってしまうくらい思っているようです。。。
BiSHの前身の初期BiSに所属していた先輩ファーストサマーウイカ的にバラエティの世界でも活躍できると良いですが。
と言うことで、6人のBiSHメンバーのパンクでロックな紹介でした。
ロック好きな新米清掃員オジサン方、なぜ好きになってしまった理由が分かったのではないでしょうか・・・?
だって彼らはパンクロックなのですから。
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